2011年9月20日火曜日

「憲法九条を世界遺産に」を読んで―《第一章:宮沢賢治と日本国憲法》より





 最近、「憲法九条を世界遺産に」集英社新書(中沢新一・太田光)を読みました。
日本国憲法が世界中でも最も普遍的な要素を含んでいる平和憲法であり、世界中の憧れの的だということがわかりました。敗戦国日本が、もうこれ以上、戦争は嫌だという状況の中にあった時に作られたものです。本当に有り難いことですし、決して改正してはならないと思います。

 ところで、この本は宗教学者とお笑い芸人の対談ですが、人間の左右脳領域の対談のようで面白かったです。
この本を通して私は、ことばを鵜呑みにしないで、自分の中に駆け巡らせて、熟成したりして、表現していかなければならないということに気付きました。そのため、私たちは出会う人や書物を選ばなければなりません。

 私はキリスト教徒ですが、私たちの神が天皇でなく、天地創造の神であること、また誤魔化すことの多いごった煮のカレーのような仏教の神ではなく、津波の後の泥の中から希望を見出そうとするキリスト教は、今や脳化して系統だった言語を持つようになった私たちにとって救いの光となるはずです。

 私は東日本が大震撼した直後、他の大勢の人達と同じように、途方に暮れましたが、地震の後ほぼ毎日、教会のミサに与かり、気持ちを落ち着かせてきました。ミサの中で度々
私達は、ローマ法王からのメッセージを聴きました。このように日本全体が危機に陥っても、世界中のカトリックと繋がっている、その事を知って安心いたしました。

カトリックはさらに、毎週、主の晩餐という荘厳な儀式(ミサ)を執り行い、一つのパンを分かち合うことで強い絆を感じますから、ちょっと繋がっているという意識ではないのです。ミサに与ると自分の意識が崇高なものにまで高められ、天上にあるはずの神が、ご聖体(ホスチア)を通して自分の中に入り、聖霊となって生きていることを信じると、それがわかります。
(次号に続く)



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