2011年12月8日木曜日

「古い人を脱ぎ捨てる」(災いを転じて福となす)


「新しい人になろう」(災いを転じて福となす)

先月後半、夜に寝ている間に、首の頸椎の辺りがうっ血するというトラブルがありました。翌朝、不快感はなかったのですが、何となくフワーッとしていました。首が異常を起こすと、脳自体が麻痺してしまっているので、知覚が鈍くなり、痛みとかは感じられず、頭の回転が悪かったような気がします。また翌日、音楽療法に行きましたら、内耳が過剰反応して、その晩はよく眠れませんでした。
幸い、その翌日に鍼灸治療を予約してあったので、特に首や肩のツボ中心に治していただいたら、五割ぐらい落ち着きました。しかしその後も、不眠や幻聴が続き、疲れ易くて夜は早々と床に就いてしまうのです。さらには、漢方治療で治っていたはずに頻尿まで再発してしまいました。頸椎に異常はあっても、体力はあるので、日中はバザー用のタルトを作ったり、コンサートチラシを配ったりしていました。
しかし、休み明けの月曜日の午後、声楽のレッスンがありましたが、うまく歌えずに声がぐにゃぐにゃに流れてしまい、自信をなくしてしまいました。翌火曜日、音楽療法を再度受けて、声がやっと真っすぐになり、精神的にも落ち着きました。しかしその晩、また眠れませんでしたので、首の周りに必死で蒸しタオルをしましたら、突然、恥骨周辺がフワッと軽くなり、血の巡りが良くなりました。首と恥骨がつながっていたことにびっくりしています。その後しばらくは、できるだけ毎日スポーツクラブに通っていました。火曜日は「自力整体」というのをやっていて、インストラクターさんが身体のメンテナンスになりますよと勧めてくれたので、初めて参加することにしました。手首や腰を逆にひねるぐらい、普段、使わない筋肉を伸ばしたりするので、全身が真っすぐになり、体調が大分回復しました。木曜日、鍼の治療に行きましたら、先生が、身体がかなり変わってしまっている、とびっくりして心配されて、治療の後、よく休むようにと言われました。

さてこの週は、東北の被災地のカトリック教会や学校に私の本をプレゼントする作業に追われました。これは仙台から戻られた松浦司教様がお疲れでいらっしゃった様子を見て、被災者の痛みが伝わってきたためでしょうか。私自身も自分の病気を癒していただけることを祈りながら、ひたすら梱包作業に励みました。

27日の日曜日は、都立大学近くのめぐろパーシモンホールで第九演奏会がありました。けれど、その晩もまた、内耳がワンワンと反響し続けて、眠れなかったので、ここ一週間、MIKIのプルーン、プロティン、エコーやバイオC、ジョイント・ビューティも、夜中に起きだして飲み続けました。こんなことは今までになかったことでした。

そして奇跡は、この翌朝に起こったのです。オーケストラ演奏を聴いた後で、左右の耳のリンパ液が大きく波動していたのでしょう。私は不思議な夢を見ました。教会でミサが始まる前に私は、そっと母の写真と「東日本大震災被災者のための祈り」と書かれたカードを見ていました。そのせいかどうかわかりませんが、亡くなった母も一緒に家族で、食事をしている夢でした。それもテーブルでなく、座卓だったのですが、突然、地震が起こったのでした。内耳がぐらぐら、していますから、リアルな揺れ感がありました。さらに、次の瞬間、私は水の中を泳いでいたのです。夢の中で左耳から右耳へと脳が優位転換していたらしいのですが、反対の耳も揺れているから、私は本当に水の中を漂っていたのでした。この水は泥水ではなかったのですが、その後すぐ目覚めて、私は津波の被災者の「いのち」をもらったのだと実感したのです。そして、私の幻聴も不眠もその日を境にピタッと止まったのです。
私の祈りが天に届いたのでしょうか。今、私は新たに生かされているという心境に浸っています。
「古い人を脱ぎ捨てて、新しくなろう」という歌がありますが、一時期、ぐらついた声も落ち着いてきて、大分綺麗に歌えるようになり、本当に、古い人がどこかに行ってしまったかのようです。