2010年5月7日金曜日

カナダで和菓子を作りました! 

 茶道といえば、和菓子がつきものです。畳の茶室でいただくとまた格別ですが、お茶の師匠の祖母が亡くなってここ5~6年は、和室とはずっとご無沙汰しています。
 ところで、私は3年ぐらい前に渋谷にあるお料理教室で、和菓子「もみじ(紅葉)」を習いました。それ以来、私の夢は同じメープル(紅葉)で有名なカナダの方々にそれを紹介することでした。
 一昨年の秋ちょうど、メープルの紅葉シーズンが始まる頃に、バンクーバーから飛行機で三十分ぐらいのところにある小さな島、ヴィクトリアに短期で語学留学する機会があり、ホームステイ先で作ることができました。
 旅の前に和菓子の材料のチェックはしたのですが、到着してトランクを開けたら、肝心の白玉粉を忘れてきたのに大慌てしました。が、本当に幸いなことにステイ先からわずか十分ほどのところに日本料理の食材店があり、お米はもちろん、お豆腐、お味噌がある中に、ちゃんと白玉粉やあんこも売られていたのでした。
 午前中は語学研修、午後に市内観光、そして毎晩、ホストファミリーに日本の伝統文化を紹介しました。最後の夕食は、台所をすべて任されたので、日本食材店とスーパーで買い物をし、ホストママのデニスと、日本の英会話学校で先生と作ったベターホームのレシピの英訳を見て説明しながら、一緒に作りました。出来上がったときの彼女の感激ぶりはご覧の通りです。
 その日の夕食は天ぷらに干ししいたけ(カナダの椎茸は高い!)ご飯、アボカドの刺身(法律で生の魚を食べることは禁じられているため)、揚げ豆腐の梅びしお、わかめの味噌汁をご馳走しました。食後は、祖母に教わった茶道の略盆点前でお抹茶を点てて、和菓子をいただきました。日本から持参した茶道のテキスト本を読みながら、ホストのパパとおじいちゃんが茶碗を上げ下げしたり回したりする様子はほほえましく、私もまた新たな視点で勉強させていただきました。
 メープルシロップしか知らないカナダ人に、日本にはこんな奥ゆかしい、季節感に溢れたお菓子があることを伝えることができ、有意義な旅の思い出ができたことを感謝しています。
 

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